どくおとぼくのようです
- 1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:09:07.59 ID:2OPEurIT0
-
序『僕は忘れたのだ。教室に宿題を』
- 4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:11:03.55 ID:2OPEurIT0
-
(´・ω・`) 「……今日は、冷えるな」
鳥肌の立った皮膚を撫でながら、僕はそんな言葉を呟いた。
携帯を開いて時間を確かめれば、時刻は既に六時を過ぎようとしている。
部活もとうに終わり、喧騒も人の気配も校舎からは消えてしまっていた。
薄暗く、人気のなくなった校舎の雰囲気は、何と言うか、独特の雰囲気がある。
(´・ω・`) 「こういうのは、嫌いじゃない」
言葉の通り、僕は少しばかり寂しさを感じるこの雰囲気を気に入っていた。
どういう所が好きか、と聞かれれば、在るべき音がなく、小さな音さえ良く響くところ、とでも答えるだろう。
それとはまた別の理由も在るのだが。
(´・ω・`)「こんな日はお汁粉のホットが飲みたくなるよね」
反吐が出そうなほどに甘い奴が良い。欲を出せば餅入りがいいな。
ああ、そういえば少しばかり遠回りになるが、『究極汁粉~お前の甘さで宇宙がヤバイ~』を置いているコンビニがあったな。
帰りはそこに寄って帰ろう。うん、そうしよう。
。
そんな事を考えながら教室のドアを開け、
- 5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:13:00.41 ID:2OPEurIT0
-
( )
(´・ω・`) 「 」
最初に目に付いたそれが何なのか、理解出来なかった。
それが何をしているのかを理解する事が出来なかった。
( )
_, _
( ・ω・)
いや、訂正しよう。
それが何かと問われれば、僕は全裸と思われる不審者の後姿と答えるだろう。
その不審者が何を為しているのかと問われれば、席に座っていると答えるだろう。
しかし、何の為に全裸であるのかと問われれば、僕は明確な答えを持ち合わせてはいない。
僕の予想ではと云う前置きが許されるなら、僕は性的欲求を満たす為ではないかと答えるだろう。
だが、それはあくまで僕の予想であり、答えではない。
全裸のまま椅子に鎮座するその様は、間違いなく変態だ。
それは九分九厘正解だろう。
だからこそ、分からない。
矮小な一般人である僕には、変態の思考など理解出来ないのだから。
- 6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:15:01.38 ID:2OPEurIT0
- 傍から見れば椅子に座っているだけの行為。
しかし彼からしてみればそれは性欲を満たす行為などではなく、崇高な行為なのかもしれない。
(´・ω・`) 「……」
好奇心が、鎌首を擡げた。
彼が気付くまで、観察し続けよう。
そんな思いが僕を支配した。
( )
(´・ω・`)
しかし、彼は一分経てども十分経てども一言も発さず、微動だにしない。
窓の外に目を向ければ、日は既に沈み、その残光もまた弱まっていた。
――ああ、もうすぐ夜になる。
そんな言葉を口の中で呟きながら、僕は自分の腹にそっと手を当てた。
手の平に、ぎゅるり、ぎゅるり、と不吉な動きをしている内臓の感触が嫌というほど伝わる。
若さ故の過ち――だれもいない空間が僕を狂わせた。
そうでなければ誰が吐息が白くなるほどの寒い中で――
- 7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:17:23.40 ID:2OPEurIT0
-
(;´・ω・`)「――ッ!」
――腹に生まれたのは一つの意思。
狂気に満たされたそれは僕の意思など関係なしに暴れ狂う。
腹を押さえた所で無駄である事は理解していた。
それでも、僕は必死で腹を押さえ続け、体内で起こった反逆を鎮圧しようと足掻いた。
他の事を思う余裕が無かった。と言うべきなのかもしれない。
:(;´゚ω゚`) :
手遅れであると知って尚、僕は腹を押さえ続けた。
万に一つ、億に一つであるかも知れぬ奇跡を信じ――
ブゥルァァァァァァン!
ブルスコホァァァァァァァァン!
――現実は、無情だった。
いや、情けを与えてくれたのかもしれない。
実は、出なかったのだから。
僕の尻は、獣が如き咆哮を上げた。
穴に指を這わせれば、ぬめりを帯びた感触。
視線を落とし指を持ち上げてみれば、その先端には纏わり着くのは鮮やかな紅。
- 8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:19:01.70 ID:eHT6avRH0
- 期待支援
- 9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:19:33.17 ID:sFSeg2gNO
- 支援
- 10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:19:41.33 ID:2OPEurIT0
-
:(´ ω `) :
思考が追いつかずとも、身体と本能が理解した。
今この時を以って――僕の尻は、紛争地帯に指定されてしまったのだと。
絶望が心を侵し、感覚を鈍らせる。
一瞬前まで肌寒さを感じていたと云うのに、今はそれすらも感じない。
だから、
「へぇ、アンタも全裸なんだ」
その言葉に反応する事が出来なかった。
彼が目の前に立っている事に気付くのが遅れた。
('A`)「奇遇だね。俺も全裸なんだ」
(´゚ω゚`)「……」
('A`)「えっと、君はこのクラスの人なのかな?」
その言葉に、僕はただ一度だけ頷く。
声の震えすら尻に響くのではないかという恐れから、息すら漏らさず頷いた。
- 11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:20:25.04 ID:eHT6avRH0
- シリアスなのかギャグなのか
- 12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:22:04.32 ID:2OPEurIT0
-
('A`)「そっか、俺はドクオ。明日からここのクラスでお世話になるんだ」
(´゚ω゚`)「……」
ドクオと名乗った不審者は僕へと向け、言葉を吐き続ける。
しかし、極限状態に在る僕の耳はそれを連続した音としか捉えてはいない。
だからだろう。
('A`)「こんな格好で言うのもなんだけど、明日からよろしく」
(´゚ω゚`) 「……」
僕は、差し出されたドクオの右手を躊躇いなく握り返した。
その行為の意味を考えもせず。
彼の手は、暖かかった。
彼は全裸なのに、ぬる暖かかったんだ。
序『僕らは出会ったんだ。雪が降りそうなくらい寒い日の教室で』
- 14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:24:06.33 ID:2OPEurIT0
- その一『僕は疑っていたのだ。昨日の彼の言葉を』
(´・ω・`) 「……今日からここで世話になるとか言ってたけど……本当かなぁ」
_
( ゚∀゚)「おいおいショボン、朝っぱら溜息なんぞ吐いてんじゃねぇよ」
(´・ω・`) 「いいだろ別に」
_
( ゚∀゚)「よくねえよ。隣の席の俺まで一緒にネガティブな気分になっちまう」
(´・ω・`) 「心狭いって言われない?」
_
( ゚∀゚)「お前と顔合わせる度言われて(*^ω^)「みんな!外見るお!パトカー来てるお!」
(´・ω・`) 「パトカーねぇ……」
_
( ゚∀゚)「何で俺の顔見るの?何で俺の後ろ取るの?これってパロスペシャル?」
(´・ω・`) 「犯人確保!」
_
( ///)「やだっ……皆が見て(*^ω^)「おっ?誰か出て……おぉ?」
(´・ω・`) 「おーい内藤君、どうかしたのー?」
(;^ω^)「何か、その……」
- 15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:26:11.26 ID:2OPEurIT0
- _
( ///)「皆の前でパロスペシャルだなんて恥ずかしいよぉ……」
(´・ω・`) 「ごめん聞こえない」
(;^ω^)「ああもう、来た方が早いお!」
(´・ω・`) 「仕方ないなぁ…………ほらっキリキリ歩け」
_
( ///)「ああっ……分かったから腕捻っちゃらめぇー!」
('A`)
ヾヽ('∀`)ノシ
(;^ω^)「こっちに手ぇ振ってるお……」
(;´・ω・`) (クッ……なんてクレイジーな奴だ!)
_
( ///)「恥ずかしいけどショボンがしたいなら……ロメロスペシャル、してもいいよ?」
その一『僕は見たのだ。手に合わせて揺れる玉袋を』
- 16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:28:13.83 ID:2OPEurIT0
- その二『僕は誤解していたのだ。彼と云う人間を』
( ´∀`) 「皆ー、席に着くモナー。そんでもってドクオ君は教壇の横モナ」
('A`)「……」
( ^ω^)(……乳首を手で隠すくらいなら下も……挟んでやがるお!)
_
(; ゚∀゚)(全裸で登校とか……こいつは変態なんてモンじゃねぇ……)
(´・ω・`) (何で足がツルツルになってるんだよ……昨日はモジャッてたじゃないか)
( ´∀`) 「ハイみんな注目するモナ。じゃ、自己紹介宜しくモナ」
('A`)「独緒ドクオです。皆さん宜しくお願いします」
( ´∀`) 「それじゃ、今日のHRはドクオ君への質問タイムモナ。質問ある人は挙手するモナ」
(;^Д^)(質問とか……迂闊な事言えねえだろ……)
('、`;川(……誰か、状況を打開できる人はいないの……?)
( ´∀`) 「ほらほらー、時間は待っちゃくれないモナよー?」
- 17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:30:03.01 ID:2OPEurIT0
-
川 ゚ -゚) 「先生、質問をよろしいでしょうか」
( ´∀`) 「おk」
川 ゚ -゚) 「では……ドクオ君」
('A`)「はい」
( ^ω^)(委員長……ああ、駄目だな……)
_
( ゚∀゚)(キレ者と評判の委員長か…………嫌な予感しかしねえ)
(´・ω・`)(ああ、これは終わったな)
川 ゚ -゚) 「君はどうして全裸なのかな。寒くないのかい?」
_
( ゚∀゚) ^ω^)´・ω・)(やっぱりか……)(^Д^('、`*川
('A`)「寒いかと聞かれれば寒いよ。全裸だしね」
川 ゚ -゚) 「ならば何故服を着ないんだ?」
- 18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:31:02.27 ID:tSW5p//NO
- これはいいな
実にいい
- 19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:31:17.49 ID:eHT6avRH0
- 支援
- 20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:32:05.00 ID:2OPEurIT0
-
('A`)「服を買うお金も充てなきゃ、学費が足りなかったんだ。あんま、裕福じゃないから」
川 ゚ -゚) 「……失礼な事を聞いてしまったな。すまない」
('A`)「気にしないで。慣れてるから」
( ;ω;)「くっ……泣かせやがるお……」
_
( ;∀;)「畜生……只の変態だと思ってたらそんな事情があったなんて……」
(´・ω・`) 「……」
その二『それでも僕は思うのだ。彼はまごうことなき変態だと』
- 21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:34:06.69 ID:2OPEurIT0
- その三『僕は知っていたのだ。彼女がこういう人間である事を』
川 ゚ -゚) 「お詫びと云っては何だが…………このペンキャップを受け取ってほしい」
('A`)「えっ……でも俺、それはめるペンとか持ってないし……」
川 ゚ -゚) 「何を言ってるんだね君は。そんな大事な部分を丸出しでは冷えるだろう」
('A`)「えっ」
川 ゚ -゚) 「恥ずかしながらウチもかなりの貧乏でな。この程度の物しか……」
('A`)
(;A;)ブワッ
_
( ゚∀゚)「ククッ……出たぜ委員長の天然ドS……」
( ^ω^)「アレで悪意が無いってんだから恐ろしいお……」
( ^Д^) 「クカカッwwwwあの程度の洗礼で泣き出すようじゃ、高が知れてるなwwww」
( ´∀`) 「さぁて、こいつは何日持つモナかね……モナッモナッモナッ」
- 22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:36:05.59 ID:2OPEurIT0
-
(´・ω・`)「いいや――まだ分からんぞ」
('、`*川「……なるほどね」
( ^Д^) 「……なに?」
(´・ω・`) 「良く見てみな……」
(;A;)「生まれて初めて……女の子からプレゼントをもらった……」
川 ゚ -゚) 「大げさだな、君は」
(つA∩)ゴシゴシ
(*'∀`)「今はまだハマらないかもしれないけれど、いつの日かきっとハメれるようになって見せるよ!」
川 ゚ -゚) 「そんなに喜んでくれるなら、私もあげた甲斐が有ったというものだ。大事に使ってくれよ」
( ^ω^)「なぁにぃ!」
_
( ゚∀゚)「こいつも天然かっ!」
( ´∀`)「こいつは面白くなってきたモナ……」
('、`*川(いつまでこのノリ続ければいいんだろ……)
その三『僕は気付いたのだ。ドクオがペンキャップを尻に仕舞うのを』
- 23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:38:19.89 ID:2OPEurIT0
- その四『彼は消えたのだ。皆が憩う昼食時に』
( ^ω^)「あれ、ドクオ君がいないお」
(´・ω・`) 「本当だね。さっきまでいた筈だけど……」
( ^ω^)「一緒にご飯食べようと思ったら……」
_
( ゚∀゚)「ん、ドクオなら何か包み持ってトイレの方行ってたぞ」
( ^ω^)「まさか、便所飯かお……」
(´・ω・`) 「まだ馴染めてないみたいだったしねぇ……」
_
( ゚∀゚)「……行ってみるか」
~~~
( ^ω^)「いた……お?」
_
( ゚∀゚)「ドクオー、一緒に飯……」
(´・ω・`) 「二人とも……えー」
- 24 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:41:03.91 ID:2OPEurIT0
-
('A`)「あれ、君達は……」モシャモシャ
( ^ω^)「あー、うん……」
_
( ゚∀゚)「なぁ、ドクオ……」
('A`)「なんだい?」モシャモシャ
(´・ω・`)「ドア全開で便所飯とか何処のツワモノだよ」
('A`)「いや、ドア閉めたら臭いがこもるじゃないか」モシャモシャ
( ^ω^)「ならせめて屋上とか食堂とかで食えお……」
('A`)「こんな格好だし、流石に人の集まるところは……ねぇ……」モシャモシャ
_
( ゚∀゚)「……というかドクオ、お前が食ってるそれ何?」
('A`)「えーと……藁?意外とうまいよ」モシャモシャ
(´・ω・`) 「内藤君。これで……」
( ^ω^)「うん、ちょっとパン買ってくるお」
その四『僕は知ったのだ。彼が反芻を出来ると云う事実を』
- 25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:43:24.58 ID:2OPEurIT0
- その五『僕は思うのだ。思いやりの心は大切なのだと』
(´・ω・`) 「はぁ……次は体育か……」
( ^Д^) 「体育いいじゃん体育wwww俺体育好きよwwwww」
_
( ゚∀゚)「俺も体育好きだぜwwww」
(´・ω・`) 「君らは運動神経がいいからそんな事が……あ、ドクオ君はジャージどうするんだろ」
_
( ゚∀゚)「ん、あー、全裸じゃね?」
( ^Д^) 「まぁ、貸してくれる知り合いも( ^ω^)「うっひょwwwwwさっびーおwwwwww」
('A`)「な、内藤君……ほんとにいいのかい?」
( ^ω^)「べつにジャージの上くらいなくても、ボクには脂肪が有るから大丈夫だお!」
_
( ゚∀゚)「なん、だと……」
- 26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:46:03.05 ID:2OPEurIT0
-
( ^Д^) 「……」
(´・ω・`) 「あれ、プギャー君?」
( ^Д^) 「…………おい、ドクオ」
('A`)「プギャー君……で合ってるよね、どうかしたの?」
( ^Д^) 「素足でグラウンドはきついだろ?俺の運動靴、予備有るから使っていいぜ」
(´・ω・`) 「なるほどね……それじゃ僕は手袋貸したげるよ」
('A`)「ふ、二人とも……ありがとう」
( ^Д^) 「気にすんなって、クラスメイトだろ」
(´・ω・`) 「まぁそういうとこかな」
(;A;)「お返しも何も出来ないのがもどかしいなぁ……」
- 27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:48:02.05 ID:2OPEurIT0
- _
( ゚∀゚)「…………えーと、ドクオ」
(;A;)「うん?」
_
( ∩∀゚)
( ゚∀゚)つ-「やるよ。こんなんでも有ると無いとじゃ寒さが大違いなんだぜ」
(;A;)「そんな!そんな大切そうな物貰えな( ゚∀゚)「いいから付けてみろって」
_
( ;A;)「……暖かい」
その五『僕らは偽善者なのだ。だから下は無理だったのだ』
- 28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:50:05.71 ID:2OPEurIT0
- その六『僕は気付けなかったのだ。彼に熱視線を送る者らを』
从 ゚∀从 「おいおい、隣のクラスになんか転校生きたらしいぜ」
(*゚ー゚) 「その言い方は……男ね!見に行かざるを得ないわ!」
从 ゚∀从 「という訳でやってきました隣のクラス」
(*゚ー゚) 「さて噂の転校生は……アレね!」
('A`)「いや、土の中って意外とあったかいんだよ」
从;゚∀从 「全裸だ!MAPPAだ!フルレザージャケットだ!」
(*゚ー゚) 「……兄さんのよりデカイわ」
('A`)「特に耕したばっかりの畑とかさ、柔らかく俺を包んでくれると言うか」
从;゚∀从 「しぃ……何を見てそれを言ってるのかな?」
(*゚ー゚) 「何って……ナニを見て言ってる訳ですよハイ」
('A`)「ただね、ミミズが時々尻を襲撃してくるんだよね」
- 29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:52:04.44 ID:2OPEurIT0
-
从;゚∀从 「いやいや……って、話す時くらいこっち見ようぜ」
(*゚ー゚) 「無理。家族以外のを見るのなんて初めてだもの、興味津々になるに決まってるじゃない」
('A`)「あー、一回変死体と間違われて警察呼ばれたねぇ……」
从;゚∀从 「つーか、ちんことか初めて見たぜ……」
(*゚ー゚) 「私毎日見てるよ?」
('A`)「そうそう、寝ておきたら顔の横に犬の糞とかwwww」
从 ゚∀从 「……what?」
(*゚ー゚) 「だって、ウチの男衆って裸族だから」
('A`)「噂に聞いたかりんとうだと思って食ったんだけどさ、そういや俺かりんとう食った事ないから味知らないwwww」
从 ゚∀从 「止めようぜ……」
(*゚ー゚) 「めんどいし、動くたびにぷらぷらゆれて面白いよ?」
その六『僕には何も聞こえなかった。その会話が僕の後ろで行われていたものだとしても』
- 30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:54:10.90 ID:2OPEurIT0
- その七『僕は驚愕した。彼の方向性に』
('A`)「みんなおはよー」
( ゚∀゚)「おう、おは……っ!?」
('、`*川「あらドクオ君、おはよ、お……?」
(´・ω・`)「おはようみんな……あれ、どうしたの?」
('A`)「おはようショボン君……ねぇ、皆が変なんだ。俺の事見るなり固まってさ」
(´・ω・`) 「……ドクオ君」
('A`)「なに?なんか分かったの?」
(´・ω・`) 「その首に巻いてるのって、なに?」
('A`)「何って……昨日商店街でもらったタオルだけど」
( ゚∀゚)「いや……それをどうして首に巻く」
('、`*川「首に巻く前に隠そうよ。もっと隠すべきトコ隠そうよ」
- 31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:56:27.31 ID:2OPEurIT0
-
(´・ω・`) 「ちょっと待った二人とも。きっとドクオ君にも、首に巻く確たる理由が有るはずだよ」
( ゚∀゚)「……そうなのか?」
('、`*川「ああ、風邪が喉にきてるって可能性も……」
('A`)「あの、その………………腰に巻いてさ、時々チラッと見える方がさ、恥ずかしくない、かな?」
( ゚∀゚)´・ω・`) (('A`)「いやんっ!エッチな風ねぇ!」)('、`*川
(´・ω・`) 「ああ、腰巻だとやっぱ、見えちゃうもんね」
( ゚∀゚)「あー、なんっつーかごめんな。変な事言っちまって」
('、`*川「うん……自分の持ち物をどこに着けるかなんて、人それぞれだよね」
('A`)「そんな、みんな気にしないでよ」
その七『僕は舌を巻いたのだ。彼の類稀なる明晰さに』
- 32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 21:59:01.87 ID:2OPEurIT0
- その八『僕は同情した。流石に同情したんだ』
( ゚∀゚)「ショボーン、オイスー」
(´・ω・`) 「出たな眉無し!成敗してくれる!」
( ///)「成敗って……や、やさしくしてね……」
(´・ω・`) 「これだからドMは……」
( ///)「まだ?ねぇ、成敗まだ?」
(´・ω・`) 「嫌。っていうか、その袋なに?」
( ゚∀゚)「しないのか……で、これはな、おーい、ドークオー」
('A`)「……ジョルジュ君、呼んだ?」
( ゚∀゚)「おう!これやるわ!」
('A`)「これって……」
( ゚∀゚)「服だよ服。いつも全裸じゃ寒いだろ?」
('A`)「い、いいの?こんなに沢山……」
- 33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:01:01.97 ID:2OPEurIT0
-
( ゚∀゚)「別にいいさ。箪笥の肥やしだったからな」
(´・ω・`) 「へぇ、いいトコ有るじゃないか」
( ゚∀゚)「へへっ…………ドクオ?」
('A`)「…………やっぱり、貰えないや」
( ゚∀゚)「別に遠慮とかいいんだぜ?」
(´・ω・`) 「むしろジョルジュの制服とか下着も奪っていいんだよ」
('A`)「いや、それは…………俺の寝泊りしてる畑、猿が出るんだ」
( ゚∀゚)「猿?」
('A`)「うん。そいつが俺の持ち物とかさ盗んでいくから……友達から貰った物取られたらやっぱり悲しいし……」
(´・ω・`)「あ…………もしかしてタオルも?」
('A`)「マッハだった。でもクーさんから貰ったペンキャップは、ちゃんと隠してるから無事だよ」
(´・ω・`) 「分かってる。分かってるから出さないでいいから」
( ゚∀゚) 「ペンキャップ、お前色に染まってるじゃねえか……」
その八『僕は目を背けた。でも臭いからは逃げれなかったんだ』
- 34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:03:01.10 ID:2OPEurIT0
- その九『僕は違和感を覚えた。彼の姿を見たときに』
(´・ω・`) 「ドクオ君ってさ、もしかしてパンツはいたりしたら死ぬのかな」
( ^Д^) 「ねwwwwえwwwwwよwwwwww」
( ^ω^)「ズボンはいたらゲボ吐いて気絶する人の上行ってるじゃねえかおwwwwww」
(´・ω・`) 「いや、でもあそこまで全裸だとさ……」
('A')「皆さん、おはようございます」
( ^Д^) 「おう、おはよ……おぅ?」
( ^ω^)「おー…………お?」
(´・ω・`) 「ぉぅぇ?」
('A')「ハハッ、どうしました?」
川*゚ -゚)(やだ……今日のドクオ、鶏がらの癖にかっこいい……)
('、`*川(なぜかしら……あのプラプラすらかっこよく思えるわ……)
从*゚∀从(全裸の癖に……全裸の癖に……)
(*゚ー゚) (あら、なんかちんこに枯葉みたいなのが……)
- 35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:03:44.29 ID:akF0kKnqQ
- ギャグとシリアスどっちと思えばいいんだ
し
- 36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:05:01.29 ID:2OPEurIT0
-
('A')「おやおや、レディの皆さんまで……おっと失礼、玉ポジがずれておりました」
( ゚∀゚)「おいすー」
('A')「おはよう、ジョルジュ君」
( ゚∀゚)「おう、おい……ドクオ、なのか?」
('A')「ええ。ドクオと呼ばれれば私を指す程度にドクオです」
( ゚∀゚)「な、なぁ……」
('A')「何でしょう」
( ///)「俺に、卍固め決めても……いいよ?」
その九『僕は気付いてしまった。それが紳士の刻だという事に』
( ///)「当たってる!何かふにふにしたのが当たってる!」
('A')「当てているのです!」
- 37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:07:04.93 ID:2OPEurIT0
- その十『僕は食わせてしまった。彼に食わせてしまった』
( ^ω^)「ふぅ、腹が膨れるってのは幸福極まり無いお」
('A`)「うん。お腹いっぱい食べると嫌な事忘れられるもんね」
(´・ω・`) 「君が言うと真理として聞こえるよ……っと」
( ^ω^)「お?その箱なんだお?」
(´・ω・`) 「バレンタインに兄さんがチョコ貰ったんだけど、甘い物嫌いだからって僕にくれたんだ」
('A`)「なんか、すごい高級って感じの箱だね」
(´・ω・`) 「あー、そう言われればそういう感じがするね」
('、`*川「ねえねえ、なんの話して……ああー!クー、ちょっとおいでー!」
川 ゚ -゚) 「どうしたでかい声を出して、もしかしてOVA(オヴァ)ウィルスに脳までやられたか」
('、`*川「至って健康体だから!そんな事よりこれ!これ見なさい!」
川 ゚ -゚) 「……ショボン君、高そうな物を学校に持ってくるのは感心しないな」
('、`*川「ちょっと待った!ゴディバを目にした年頃の乙女の反応がそれ!?」
- 39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:09:13.87 ID:2OPEurIT0
-
( ^ω^)「籠手嫌?」
(´・ω・`) 「布袋派?」
('A`)「御殿場?」
川 ゚ -゚) 「GoToHell?」
('、`*川「ちがーう!ゴディバよGODVIA!物によっては一粒でン百円する高級チョコよ!」
(;^ω^)「なん……だと……」
(;´・ω・`) 「こ、こやつめハハハ」
(;'A`)「そんな……そんな物が存在する訳無いじゃないですか……」
川; ゚ -゚) 「ン百円とか……我が家の二週間分の食費だぞ……」
(;´・ω・`) 「……まぁいいや、皆で分けようか」
('、`*川「いいの?じゃあ遠慮なくもーらい」パクッ
川 ;゚ -゚) 「こ、こんな物二粒で我が家の一ヶ月の食費なのか……」パクッ
( ^ω^)「じゃあボクも……」パクッ
(;'A`)「これ一粒が俺の一年の生活費と同ランクなんて…………いただきます」パクッ
- 40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:11:00.51 ID:2OPEurIT0
-
(゚、゚*川「んまぁぁぁぁぁい!」
(* ゚ω゚)「くそうめぇぇぇぇぇぇおぉぉぉぉぉぉ!」
(´・ω・`) 「そんなにおいしいのか……ってあれ……」
川 ∵)
( ∵)
('、`*川「二人とも……気絶してるわ……」
( ^ω^)「きっと、身体が受け付けなかったんだお……」
(´・ω・`) 「心も、ね……」
その十『僕は少しだけ涙した。高級品の破壊力を思い知りながら』
- 41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:11:45.76 ID:akF0kKnqQ
- しえん
- 42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:13:03.91 ID:2OPEurIT0
- 結『僕らは出会った。数ヶ月前のこの時間、この場所で』
(´・ω・`) 「やあ。この時間に会うってのは、あの時以来かな」
('A`)「……ショボン君か。そういえば、あの時もこんな風に寒い日だったね」
(´・ω・`) 「うん。でもって、あの時は二人とも全裸だった」
('∀`)「……今みたいにね」
(´・ω・`) 「そう、君は全裸で椅子に座って」
('∀`)「君は全裸で屁をこいた」
(´^ω^`) 「ハハッ、あの時の屁は強烈だったなぁ」
('∀`)「いい音だったと思うよ俺は」
(´^ω^`) 「そっか…………このクラスは気に入ったかい?」
('A`)「うん。最初は少し戸惑ったけど、みんないい人ばかりだったし」
(´・ω・`) 「少しだけ、心配してたんだ」
('A`)「?」
- 43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:14:16.54 ID:2OPEurIT0
-
(´・ω・`) 「みんな服着てるから、変な劣等感みたいな物持ったりしないかと思ってね」
('A`)「…………優しいんだね」
(´・ω・`) 「そんなんじゃないさ……まぁ、最悪の場合、僕も全裸で学校にきてたかもね」
('A`)「僕はまだしも、君が脱いだらただの変態だよ」
(´・ω・`) 「もう脱いでるけどね」
('∀`)「ハハッ…………そういえば、一つ聞きたい事があったんだ」
(´・ω・`) 「何だい?」
('A`)「ショボン君さ、いつもセーラー服着てるのって、何か事情が有るの?」
(´・ω・`) 「趣味」
結『僕は見逃さなかった。彼が一歩後ずさったのを』
おはり
ノシ
- 44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:14:34.76 ID:akF0kKnqQ
- しえんん
- 45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:19:07.47 ID:2OPEurIT0
- >>11
>>35
尻ASS
- 46 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:21:13.11 ID:akF0kKnqQ
- >>45
把握
しえん
- 47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:21:17.25 ID:BOkXFsJt0
- 面白かったぜ
乙ー
- 48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:21:28.95 ID:0pOMCBwI0
- 乙
- 49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:21:32.42 ID:tSW5p//NO
- 乙wwwwww
- 50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/19(金) 22:24:02.18 ID:akF0kKnqQ
- あら終わってた
乙。
top 短編一覧