( ・∀・)は地上に舞い降りた天使のようです

1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:03:27.51 ID:Z+YM1TAV0

  問1.優しさが義務化されたのはいつであるか、明確に述べよ。










                       (答.         )

2 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:04:16.97 ID:Z+YM1TAV0

1.母親

思い返してみればあの子は、自我が生まれるずっと前から、とてもとても優しい子でした。

これはよく冗談めかして二人の子供に話すことなのですが、
姉を産んだときは、母親である私の生来の身体の弱さと、
初産であることが重なって私の命が危ぶまれるほどの難産でありました。
ようやく産まれてくれたあとも夜泣きが酷かったりと、いろいろと手がかかったものです。

それに比べて、あの子を産んだときは、医者が驚くほどに安産でありました。
夜泣きをほとんどせず、聞き分けがよく人見知りもしない。
本当に、あの子は優しい子なのよと姉に言います。
すると姉はかわいらしく頬を膨らませます。

勿論、難産であったからといって、姉が優しくないなんて私は思っていません。
自分の子供に手がかかったからといって、それを恨む親など居ないでしょう。

それなのにこんな話をするのは、拗ねる彼女とそれを宥める彼を見て、
母親であることの幸せをかみ締めたいからです。

3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:06:29.12 ID:V04Yj5+e0
ん?どろどろの続編か?

4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:06:32.96 ID:Z+YM1TAV0

あの子は本当に優しい子です。
幼い頃、手を血まみれ泥まみれにして帰ってきたことがありました。
驚いて話を聞くと、車に轢かれて死んでいる猫の死体を埋めたのだといいます。

誰でも一度くらい見たことがあると思いますが、
道路で死んでいる猫や犬は、大抵見るに耐えない姿をしています。
血まみれになった手を見るに、その猫もきっと目を背けたくなるような状態だったんだと思います。
それを彼は埋めたのです。

そういったものを見て、気持ち悪いと思う人はたくさん居ると思います。
同じくらい可哀想と思う人も居るでしょうが、その中にそれらを弔ったことがある人は果たして何人いるでしょうか。
その数は、けして多くはないでしょう。もしかしたら、限りなくゼロに近いかもしれません。
かわいそうだったから と小さく呟いた彼を、私は抱きしめずには居られませんでした。

貴方は本当に優しい子なのね、というと彼は少し困ったように笑いました。
私はますます彼がいとおしくなって、彼をきつく抱きしめました。

6 >>3 …right。その通り。よく気付いたね。 2009/04/25(土) 22:08:09.78 ID:Z+YM1TAV0

あの子は本当に優しい子です。
母の日には、姉とお小遣いを出し合って大きな花束をプレゼントしてくれました。
この年になって花束を貰うことが出来るとは思っていなかった私は、
子供の前だというのに涙ぐんでしまいました。

お金の半分以上を彼が出したということを、彼女は自分から話してくれました。
彼女のこういった誠実さは、尊いものだと本当に思います。

当時彼に与えていたお小遣いは月にほんの数百円だったと記憶しています。
ですから、おそらくは彼のささやかな貯金をほとんど使わなければいけなかった筈です。

本当はこんなことを言ってはいけないのだろうと承知の上で、
私は彼にお小遣いをあげようかと言いました。

じゃあ、少しだけ、と照れたように笑う彼にほっとして、
私は500円玉を彼の小さな手の平に置きました。
彼はそれを嬉そうに握り締めました。

はにかみながら言った彼のありがとうを聞くと、
なんだか私まで優しくなれたような気がして、その日はとても幸せでした。
もし彼がいらないと言っていたら、ここまで幸せには思えなかったかもしれません。

9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:12:44.66 ID:Z+YM1TAV0

彼は本当にいい子です。
親の私の目から見ても、容姿は悪くありませんし、頭だってとても良いんです。
本をよく読んでいますが、だからと言って運動が嫌いというわけでもなく、むしろよく出来ます。
部屋も適度に片付いており、女癖や酒癖が悪いこともない。

とても真面目なことを言って私や夫を驚かせたかと思えば、冗談を言って家族を笑わせてくれる。
そして何より、それらを言うべき場所をわきまえている。

誰かが落ち込んでいたりするのを誰よりも早く察知して、暖かな励ましを与えます。
励まされていたのだと後から気づくほど、それは優しいものです。

私は別に彼を褒めようとしてこういったことを言っているのではありません。
彼という人間について説明しているだけなのです。

正直、私は彼の欠点を聞かれても答えることが出来ません。
あの子は本当に優しい子なのです。

12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:17:16.81 ID:Z+YM1TAV0

2. 姉

(;・∀・)「いったいなあ。僕、何もしてないじゃん?理不尽だなあ」

(*;∀;)「うるさいっ!」

( ・∀・)「何がむかつくの?」

(*;∀;)「おまえが用もないくせに私の部屋に居るからだよ!」

( ・∀・)「だってねーちゃん泣いてるじゃん」

(*;∀;)「泣いてるんだったらほっとくのがフツーだろ!」

( ・∀・)「ねーちゃんの普通と僕の普通は違うんだよ、きっと」

14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:20:45.04 ID:Z+YM1TAV0

( ・∀・)「でさあ」

(*;∀;)「なんだよー、まだ居んのかよ!おまえが居ると泣けねーんだ!あっち行けー!」

( ・∀・)「いやいや、泣いてるじゃん?」

(*;∀;)「も、もっとちゃんと泣きたいんだよ!あっち行け!あっち……あっちいけ馬鹿ぁ……」

( ・∀・)「……」

(*;∀;)「…う、う……」

( ・∀・)「彼氏にふられたの?」

(*;∀;)「バカー!」

( ・∀・)「いたっ!図星か。いいじゃん、あいつDQNだったしさ」

16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:23:49.33 ID:Z+YM1TAV0

(*;∀;)「う、うぇ……なんだよ、なんだよどきゅんって……」

(*・∀・)「オタク語ー。ロクデナシだったの。ねーちゃん騙されてたんだよ」

(*;∀;)「ん、んなわけ!ギコは……」

( ・∀・)「彼女他の高校に居るらしいよ?」

(*;∀;)「……」

(*;∀;)「………知ってたよ」

( ・∀・)「ねーちゃんは馬鹿だな」

(*;∀;)「…しってた」

( ・∀・)「僕も」

17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:27:22.14 ID:Z+YM1TAV0

(* ∀ )「………」

( ・∀・)「抱きついて泣いてもいいよ?」

(*;∀;)「誰が!」

(*;∀;)「……誰が…」

( ・∀・)「……ねーちゃんってさ、あれだ、ツンデレだよね」

(*;∀;)「なん、だよそれ……」

( ・∀・)「オタク語その2ー。素直じゃないって意味」

(*;∀;)「さっきからさなんだよー、お前オタクかよー……きもいー」

( ・∀・)「そのきもいオタクに抱きついてるねーちゃんはどうすんの」

(*;∀;)「……もう死ぬー」

(*・∀・)「あっはっは」

(*;∀;)「笑うなー!」

19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:30:55.27 ID:Z+YM1TAV0

( ・∀・)「大丈夫だよ」

(*;∀;)「なにがだよー!」

( ・∀・)「ねーちゃん性格はともかく、顔は可愛いから。彼氏なんかすぐ出来るよ」

(*;∀;)「お前一言余計なんだよー!このこの!」

(*・∀・)「あははは横っ腹は!横っ腹はだめ!」

(*;∀;)「オタクめー!どーりで部屋の中が本だらけだと思ったぞー!」

(;・∀・)「ちょ、本読んでるからオタクとは限んないよ!そうだ、ねーちゃんも本読んでみ?」

(*;∀;)「えー……」

( ・∀・)「本は浮気しませんよ?」

(*;∀;)「バカやろっ!」

( ・∀・)「あはは」

21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:34:46.82 ID:Z+YM1TAV0

(*う∀;)「……じゃあ、なんかおもしろいの」

( ・∀・)「ん。じゃあ、ちょっと待ってて」

(*゚∀゚)「わがはいはねこであるー?こんな難しそうなの読みたくねーよー」

( ・∀・)「まあまあ。騙されたと思って読んでみな?おねーさま」

(*゚∀゚)「なんだそれきもいぞー!」

(*・∀・)「気のせいだよおねーさまー」

(*゚∀゚)「きもいー!」

(*・∀・)「好きだよおねーさまー」

(*゚∀゚)「うぜー!」

23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:38:13.33 ID:Z+YM1TAV0

3.恋人

私たちの関係は、私が茂羅くんに告白したことで始まりました。

( ・∀・)「あれ、先に来てたの?ごめんね、待たせた?」

(*゚ー゚) 「ううん!いっつも茂羅くんが先に来てるから、今日は頑張っちゃった」

( ・∀・)「えー。女の子待たせるなってウチの家訓なんだから先に来させてよー」

(*゚ー゚) 「あははっ、なにそれ」

( ・∀・)「まあ姉さんの言うことだから家訓っていうか姉訓だけどね」

そういいながら茂羅くんは微笑みます。
少し金がかった髪の毛がキラキラと陽に透けて、とても綺麗。

染めているのかと思ったら、地毛なんだそう。
お父さんに少しだけ東欧のほうの血が混じっていて、そのせいだと思う、と聞きました。

25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:42:02.08 ID:Z+YM1TAV0

(*゚ー゚) 「お姉さん、居るんだ」

( ・∀・)「言ってなかったっけ?しぃちゃんは……お兄さん?」

(*゚ー゚) 「なんでわかるの?」

( ・∀・)「なんか分からない?この子は男の兄弟居そうだなーとか、女の姉妹居そうだなーとか」

言われてみれば、確かに茂羅くんに男の兄弟が居るところは想像できない。
お姉さんか、妹さんが居るところは、凄く容易に想像出来るけど。

(*゚ー゚) 「あー、あるかも」

( ・∀・)「ね」

(*゚ー゚) 「うん!」

26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:45:59.84 ID:Z+YM1TAV0

お互いに笑い合い、そして手を握り、また笑いあってようやく、私たちは歩き出します。
今日のデートに特に予定はないけれど。私たちはいつもそう。
街中を歩いたり、適当に乗った電車の適当な駅で降りたり、そうやって探検しているうちに、
映画館を見つけたら映画を見て、本屋を見つけたら本を探す。こういったことが常でした。

( ・∀・)「じゃあ、今日は狼線にでも乗ってみよっか」

(*゚ー゚) 「うん!」

券売機で、一番安い切符を買います。
そうすれば、降りたい駅で乗り越し清算をすればいいだけなので、
わたしたちはいつもこうしていました。

と、偉そうに紹介してしまいましたが、これは茂羅くんのアイデアなのです。
茂羅くんはとても勉強ができますが、ただそれだけの頭でっかちな人ではありません。
付き合ってみて、私はますます彼を好きになりました。

(*゚ー゚) 「えーと、あ、あと一分で電車来るよ!急いで!」

( ・∀・)「ごめん、ちょっと待ってて」

(;゚ー゚) 「え?」

27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:49:51.88 ID:Z+YM1TAV0

私が改札を通ってしまったというのに、茂羅くんはどこかに行ってしまいました。
時刻表どおりに電車が着て、発車します。
その電車を見送ると、私はどうしようもなく不安になり、駅員さんに事情を言って一時的に出してもらいました。

探すまもなく、茂羅くんは見つかりました。
駅のすぐ前の自転車置き場でたった一人、ドミノ倒しになった自転車を戻していました。

(;゚ー゚) 「茂羅くん?」

( ・∀・)「あ……ごめんね、待たせちゃって」

(;゚ー゚) 「そんなのいいの。何してるの?倒しちゃったの?」

( ・∀・)「ううん、僕じゃないんだけど。倒した人が走って行っちゃったからね」

それにしたって、見事なまでなドミノ倒し。
廃れた駅の駐輪場ですし、元から倒れていた分もあるんでしょう。
一人でどうにかするのは少し無茶があります。
茂羅くんの額には、すでに汗が光っていました。

(*゚ー゚) 「……茂羅くん」

( ・∀・)「ごめんね」

(*゚ー゚) 「ううん。茂羅くんって、本当に優しいんだね」

私は愛しさがこみ上げてくるのを感じ、嬉しいのに泣きたくなりました。

28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:53:01.13 ID:Z+YM1TAV0

私が改札を通ってしまったというのに、茂羅くんはどこかに行ってしまいました。
時刻表どおりに電車が着て、発車します。
その電車を見送ると、私はどうしようもなく不安になり、駅員さんに事情を言って一時的に出してもらいました。

探すまもなく、茂羅くんは見つかりました。
駅のすぐ前の自転車置き場でたった一人、ドミノ倒しになった自転車を戻していました。

(;゚ー゚) 「茂羅くん?」

( ・∀・)「あ……ごめんね、待たせちゃって」

(;゚ー゚) 「そんなのいいの。何してるの?倒しちゃったの?」

( ・∀・)「ううん、僕じゃないんだけど。倒した人が走って行っちゃったからね」

それにしたって、見事なまでなドミノ倒し。
廃れた駅の駐輪場ですし、元から倒れていた分もあるんでしょう。
一人でどうにかするのは少し無茶があります。
茂羅くんの額には、すでに汗が光っていました。

(*゚ー゚) 「……茂羅くん」

( ・∀・)「ごめんね」

(*゚ー゚) 「ううん。茂羅くんって、本当に優しいんだね」

私は愛しさがこみ上げてくるのを感じ、嬉しいのに泣きたくなりました。

29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 22:56:35.01 ID:Z+YM1TAV0

(*^ー^) 「へへ、いいことしたねえ」

( ・∀・)「嬉しそうだね」

(*゚ー゚) 「嬉しいよー!あのね、……本当はね、めんどくさいことするなーって思ってたよ?
  でも、あの駅員さんの笑顔みたら、そんなことどうでも良くなっちゃった」

( ・∀・)「……しぃちゃんは、いい子だね」

(*゚ー゚) 「なんで?茂羅くんが先にやってなきゃ、私絶対やらなかったよ?
  私、今日で茂羅くんがもっともっと好きになっちゃった!」

( ・∀・)「もー、照れるからやめてよねー」

(*^ー^) 「すき!」

( ・∀・)「もー!」

(*^ー^) 「あはは!」

31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:01:56.25 ID:Z+YM1TAV0

( ・∀・)「でも、ごめんね。折角今日、俺の誕生日だからってバイト休んでもらったのに」

(*゚ー゚) 「いいの、私が茂羅くんと一緒に居たかっただけだしさっ」

( ・∀・)「……ありがとね」

(*゚ー゚) 「うん、言われるなら、そっちのが嬉しい」

ふいに茂羅くんの顔が近づく。目を瞑る暇もなく、軽い口付けを交わして。

( ・∀・)「…スキだよ」

(*゚-゚) 「……ばか」

( ・∀・)「えと、ありがと?」

(;゚ー゚) 「そこは、ごめん!」

( ・∀・)「あはは」

32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:07:45.05 ID:Z+YM1TAV0

(*゚ー゚) 「でも、凄いよね」

( ・∀・)「何が?」

(*゚ー゚) 「昭和62年6月2日生まれって」

( ・∀・)「ああ、お母さん狙って産んだんだって」

(*゚ー゚) 「……ホント?」

( ・∀・)「嘘だけど」

(;゚ー゚) 「だと思った!もー、騙されないよっ!」

( ・∀・)「ほんとかなー」

(*゚ー゚) 「ほんとですよーっ」

35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:10:32.45 ID:Z+YM1TAV0

その後私たちは映画館に入りました。
茂羅くんが適当に選んだ映画は、兄と妹が禁断の恋をして、
その末に湖に身投げしてしまうという悲恋物で、デートには向いていないように思いました。

( ・∀・)「ごめん、題名だけで選んだらこんなことに……」

(*うー゚) 「いいんだけど、悲しいね…」

( ・∀・)「兄と妹の恋だしねえ……」

( ・∀・)「しぃちゃんお兄ちゃん居るんだよね?どう思う?近親相姦」

(*゚ー゚) 「うーん、サイテーだと思う」

( ・∀・)「お、手厳しいね」

(*゚ー゚) 「なんか映画とかでは良いように扱われてるけどさ、
     お兄ちゃんとそういうことするなんて、絶対気持ち悪いよ」

( ・∀・)「まあ、そうだろうねえ」

(*゚ー゚) 「茂羅くんはどう思うの?」

( ・∀・)「うーん、気持ち悪いねえ」

(*゚ー゚) 「だよねー」

36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:13:49.76 ID:Z+YM1TAV0

食事をした後に、どちらが、ということはなく、でも必然的に私たちはホテルに入ります。
お風呂に一緒に入るのはまだ恥ずかしいから、別々に。
私は化粧を落としてから入るので、いつも茂羅くんが先に入ります。

と、そこに聞きなれた着信音。
画面には兄の名前が表示されていました。

(*゚ー゚) 「なーに?」

私の兄は所謂不良ってやつで、家にあまり帰ってきません。
外では相当悪いことをしているみたいだけど、
家族には割と優しかったりして、女癖が悪いところはいただけませんが、不良の癖に憎めない兄ではあります。

(*゚ー゚) 「今日は友達の家に泊まりに来てるんだよ」

(*゚ー゚) 「うん、じゃあ切るよ?じゃねー」

( ・∀・)「彼氏がお風呂の間に浮気ですかしぃさん」

(;゚ー゚) 「うわっ、びっくりした!」

38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:16:50.38 ID:Z+YM1TAV0

茂羅くんは髪を拭いてないようで、ぼたぼたと携帯の画面に、そして私に水が滴り落ちます。

(*゚ー゚) 「もー、おにーちゃんだよ」

( ・∀・)「ふうん……例の可哀想なお兄ちゃんかあ」

言われた意味がわからないままの私の手から、
濡れた手が携帯をとりあげます。

(*゚ー゚) 「妬いたの?」

( ・∀・)「そだね」

そうして茂羅くんは私の携帯を投げてしまいました。
それに気を取られたその隙に、茂羅くんは私に覆いかぶさります。

(;゚ー゚) 「え、ちょ、私お風呂入ってな、」

( ・∀・)「後でいいじゃん」

(;゚ー゚) 「でんき……」

( ・∀・)「恥ずかしい?」

(*///) 「恥ずかしいよ……」

( ・∀・)「カワイイね」

40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:19:47.44 ID:Z+YM1TAV0

茂羅くんは普段、とても優しいひとです。
けれど、身体を重ねるときだけは、少しだけ乱暴になります。
でもその乱暴ささえ、けして自分の快楽だけを求めたものではありません。

茂羅くんはまるで、少女マンガの中のヒーローのような人です。
彼と居るときだけ、私は少女マンガのヒロインになれます。

初めて彼と交わったときのことを思い出します。
避妊のためのコンドームを、私は断ったのです。

( ・∀・)「でも」

(*゚ー゚) 「私、子供できないから。病気で、ね」

( ・∀・)「……」

(*゚ー゚) 「なのに、ゴムつけるのってなんか悲しくって……ごめん、こんなこと言われても困るよね」

( ・∀・)「抱きしめてもいい?」

(*゚-゚) 「え」

返事を待たず、私を抱きしめてくれました。
そして優しく優しく、私を抱いてくれたのでした。

42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:24:09.83 ID:Z+YM1TAV0

彼はいつも微笑みを絶やさない、神様みたいな人なのです。
なのに身体を交えるときだけは、その笑みは消えて、ただ快楽を求める人間になります。
私は彼と交わるのが好きでした。身体も心も、とろけるくらいに気持ちがいいのです。

彼の背中に爪を立て、ただの雌となって腰を振る。
それに答える彼は正しく人間の雄でした。

場を盛り上げるためだけのわざとらしい声も、
相手を満足させるための演技もそこには不要でした。
絶頂を迎えるかどうかなどよりも、もっと切実な快楽が私たちの間にはあったのです。

肌と肌が触れ合って、一番無防備な場所をこすり合わせて、
いやらしい音と熱い呼吸を全身で感じながら、彼は達しました。

( ・∀・)「………」

(*゚ー゚) 「熱いね……」

( ・∀・)「しぃちゃんも。溶けそうだよ」

(*^ー^) 「へへ……」

44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:27:52.68 ID:Z+YM1TAV0

( ・∀・)「……ねえ、この、どろどろ、流れていってるの、わかる?」

どろどろとは、……彼の精子のことなのでしょうか。
行為の真っ最中だったならまだしも、熱が冷めてきた今は聞き返すのも恥ずかしい。

(*゚-゚) 「……あんまりわかんない」

( ・∀・)「そっか……残念だ」

(*゚-゚) 「何が?」

( ・∀・)「しぃちゃんって、綺麗だから」

(*゚-゚) 「え?」

( ・∀・)「僕の汚いので穢したかったんだけど、もう何回こうやって流し込んでもさ、
  ぜんぜん汚くならないんだもの」

(*゚ー゚) 「なあに、それ……」

綺麗だなんて、真顔で言われて照れない女の子なんて居ないでしょう。
冷めたはずの熱が戻ってきて、身体全体が火照る。恥ずかしいところが疼く。

45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:31:34.04 ID:Z+YM1TAV0

( ・∀・)「なにかなあ」

(*゚ー゚) 「わかんないけど、いやらしい」

( ・∀・)「だって、いやらしい話だもん」

(*゚ー゚) 「もー」

(*゚ー゚) 「……もっかい流し込んだら、穢れるかもよ?」

( ・∀・)「なあに、いやらしい」

(*゚ー゚) 「だって、いやらしい話なんでしょう?」

( ・∀・)「そうだね……ねえ、抱きついていい?」

47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:34:39.03 ID:Z+YM1TAV0

(*゚ー゚) 「茂羅くん?」

(  ∀ )「……怖いんだ」

震えている彼を抱きしめると、彼は私の胸に顔を埋めます。
行為の最中はいつもよりも少し強気な彼ですが、
こんな風にまるで小さい子供のように甘えてくるときもよくあります。

(  ∀ )「心臓の音が聞こえると、安心する」

(*゚ー゚) 「うん」

(  ∀ )「生きて、ここにいるんだって」

(*゚ー゚) 「だいじょうぶ」

(  ∀ )「僕が、居なくなりそうで怖いんだ」

(*゚ー゚) 「……だいじょうぶ」

(  ∀ )「どろどろに溶けてしまいそうで」

(  ∀ )「ねえ、ぼくは居る?どこに居るの?」

(*゚ー゚) 「ここに、居るよ」

そういって彼の中心に私は腰を落としました。

48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 2009/04/25(土) 23:36:20.84 ID:0Vs1pUP20
モララー…

49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:37:48.34 ID:Z+YM1TAV0

疲れきって眠ってしまった茂羅くんを見ていると、
なんだか母親になったような気分になれます。

大人びた雰囲気が消えて、あどけない、まだ少年のようなその寝顔。
惚れた私の目には、天使にすら見えました。

( -∀-)「………好き、……」

( -∀-)「…ねー……ゃん」

私の目には、天使にすら見えました。

51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:41:54.55 ID:Z+YM1TAV0

4.女

吹きすさぶ風が冷たさという凶器となって私の頬を打つ。
足元は覚束ない。ゴツゴツとした感覚が足の裏にあって、それだけが確かな感覚。
自殺するために作られたみたいな場所だ。

見下ろせば地獄を思わせる景色。鋭い岩が海面から顔をのぞかせている。
海はちっとも青くない。黒く、そして岩にぶちあたって白く。汚い。

自殺するために作られたみたいな場所だ。
そして、私はのこのこと自殺をしに来たわけである。

52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:47:19.13 ID:Z+YM1TAV0

理由はたいしたことじゃない。
少なくとも相談してみた友人かっこわらいにはそう笑い飛ばされた。

お前は心が弱いのだ。
気にするな、もっとポジティブに考えてみろ、
自分が嫌いだなんて産んでくれた両親に失礼だ。
もっと辛い思いをしているやつはどこにでもいる。

私は心が弱い。
ちょっとしたことを気にしてしまうしネガティブだ。
そして自分が大嫌いだから両親にたいへん失礼だ。
嗚呼申し訳なくて足を向けて眠ってしまうだろうさ。
もっと辛い思いをしているやつが居たとしても、
私より辛くないやつのことしか考えられん。

だから私は死ぬことにした。
今、日本で大流行の自殺ってやつを、女の私もしてみむとてするなり。うむ。

54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:51:01.52 ID:Z+YM1TAV0

今ナウい自殺の仕方は何とかかんとかというガス的なものを発生させ、
それを吸い込むことらしいが、ここは首吊りと並ぶ自殺の老舗、飛び降りを選ぼうではないか。
さっすがクーさん、流行に流されない!そこに痺れる憧れるぅ。

ググって見ると、自殺の名所と名高い崖があった。
潮の流れが速く、死体が発見されにくいのが人気のポイントらしい。
今度自殺スポットを作る際はぜひ参考にしたいところだ。

お金がないので自転車で行ったら3日かかった。
スゲー疲れた。死にたい。いや死にに来たんだけど。

遺書を書く気は起こらなかった。
特に言い残すことが見当たらない。
とりあえず疲れたので早く楽になりたい。

しかし飛び降りる際に何も残さないのはなんとなく後味が悪い。
うーむと考えたあとに、靴を脱いでみた。
そしてそれを並べて、その上にポケットに入っていた財布を置いた。

57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:55:08.91 ID:Z+YM1TAV0

川 ゚ -゚) 「おお、自殺っぽい」

( ・∀・)「っていうか自殺ですよねー」

川;゚ -゚) 「うおっ?!」

( ・∀・)「こんにちは」

川;゚ -゚) 「こ、こんにちは……」

( ・∀・)「おねーさん、自殺ですか?」

川;゚ -゚) 「そ、そうだが……アンタは?」

( ・∀・)「僕は鮫を捕まえに来たんですけどねー、ゴミを拾ってました」

川;゚ -゚) 「それは……ごくろうさんだな」

( ・∀・)「全くですよ」

58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/25(土) 23:58:54.76 ID:Z+YM1TAV0

それからの彼は正にマシンガンのようであった。
私に一言喋らせたら彼はその十倍喋るは喋る。

( ・∀・)「あーそうなの?でも僕はやっぱりそういうのは違うんだと思うんだよねーあ、ところでさ」

川;゚ -゚) 「ちょ、ちょっと待て。お前は、なぜ鮫を捕まえようと思ったんだ」

すとん、と憑き物が落ちたかのように彼は止まった。
もしかしたら何か複雑な事情があって鮫を捕まえたかったのかもしれない。
家族が死ぬ間際にふかひれくいてーと言ったからとか。
それなら実に悪いことを聞いてしまった、どうしよう。

(  ∀ )「……どろどろを」

川 ゚ -゚) 「え?」

( ・∀・)「綺麗にする方法を、探していたんだ」

川 ゚ -゚) 「どろどろ?」

( ・∀・)「貴方はわかるでしょう?」

川;゚ -゚) 「すまんが、わかりかねる」

60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:02:52.09 ID:Jqlt8H3J0

( ・∀・)「なんで、貴方は自殺しようと思ったの?」

川;゚ -゚) 「お前に話す義理はない」

( ・∀・)「本当は死にたくなんか無い癖に」

川#゚ -゚) 「な!」

川#゚ -゚) 「馬鹿か!死にたくなけりゃこんなところに3日かけてチャリでくるか!」

( ・∀・)「三日かけて自転車で来る方が馬鹿だと思うけど……」

川#゚ -゚) 「とにかく私は死にたいんだ!」

( ・∀・)「可哀想に」

川#゚ -゚) 「……っ」

( ・∀・)「死んだら誰かの心に残れるとでも思ったの?」

61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:05:27.95 ID:Jqlt8H3J0

( ・∀・)「君は本当は死にたくなんかないんだ」

川#゚ -゚) 「違う!」

( ・∀・)「死んで、自分がこれだけ悩んでたんだぞって皆に知ってもらいたいんだ。
      自分をないがしろにしている連中に、重きを置いてくれない能無しどもに、
      自分の重要さを、大切さを、存在を知らしめたいだけなんだ」

川;゚ -゚) 「ちが、う!」

( ・∀・)「なあに?じゃあ君は本当に死にたいの?この世から消えてしまいたいの?」

川#゚ -゚) 「そうだ!そうだよ!」

( ・∀・)「じゃあなんで、そこに靴と財布を置くの?」

川;゚ -゚) 「え?」

63 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:09:02.33 ID:Jqlt8H3J0
( ・∀・)「消えてしまいたいんでしょ?こんなところに置いていたら、
      君が自殺したってすぐわかってしまうよ?」

川;゚ -゚) 「………」

( ・∀・)「自殺したってわかったらたとえどんなに嫌われている人でも多少美化されて
      何も死ぬことなかったのにもっと話聞いてやればよかったとかいわれて
      いろんな人の心に残っちゃうよ?そんなのいやでしょ?消えたいんだもんね?死にたいんだもんね?」

川; - ) 「………」

( ・∀・)「消えたいならほら、跡形もなく失踪してさ、その先で死ななきゃね?
      想像してごらんワクワクするでしょ?一年くらいは皆心配してくれるけど
      二年目はどうかな?三年目は?君の存在は皆から消えていく」

川; - ) 「………」

( ・∀・)「君はまだ学生だよね?成人式で、あるいは何年か後に開かれる同窓会で君が居なくても誰も気にしない。
      ああそういえば居ないよね、なんていわれちゃってさ。
      君は消える。君が生きた十数年は無駄になる。消えてなくなる。綺麗に消える」

川; - ) 「あ……」

( ・∀・)「ほら、財布もって。靴も履いて。輝かしい消失のために」

川; - ) 「………」

( ・∀・)「……死にたくないんでしょう?」

川; - ) 「…………」

66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:13:29.27 ID:Jqlt8H3J0

( ・∀・)「自分の知ってるところで死ぬのは怖かったんでしょう?本当に死んでしまうみたいで」

( ・∀・)「自転車で走っている間、誰か追いかけてきてくれないかって願ったでしょう?」

( ・∀・)「助けてって言って助けて貰えないのが怖くって、そしてこんなところに来たんでしょう?」

( ・∀・)「本当は、忘れて欲しくなんかないんでしょう?」

川 ;- ) 「う、ああ……」

川 ;- )「あ……」

( ・∀・)「可哀想に」

( ・∀・)「でも、僕はわかっていたよ」

( ・∀・)「君は、自殺したくなんかないんだよね?」

川 ;- )「でも……私は」

( ・∀・)「うん」

川 ;- )「死ななくては、いけないんだ……」

68 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:16:55.13 ID:Jqlt8H3J0

( ・∀・)「なぜ?」

川 ;- )「私は、弱いから……普通にしているつもりなのに、変って言われるし…」

川 ;- )「変って言葉は、つまり、彼らの仲間と認めてもらえないっていう烙印で」

川 ;- )「私は、……私の居場所は、どこにもないんだよ……」

あふれ出した思いを言葉にしてみると、なんと陳腐な台詞になったことだろう。
何処かのドラマで中学生が泣きながら言うようなことばを、
涙どころか鼻水まで垂らしながらつむいでいく。

川 ;- )「さみしい……」

川 ;- )「消えたいのは、本当だ、だけど……」

川 ;- )「だけど、死にたくないんだ……」

70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:21:46.98 ID:Jqlt8H3J0

( ・∀・)「うん」

( ・∀・)「知っていたよ」

( ・∀・)「僕は、優しいからね」

( ・∀・)「君のこと、わかるんだ。僕も、きっと弱いから」

( ・∀・)「でも、弱いことは、悪いことじゃないんだよ」

( ・∀・)「この世にね、本当に強い人なんか居ないんだ」

( ・∀・)「皆、弱いんだ。弱い場所が違うだけで」

( ・∀・)「君は、弱い場所が、よく見えるところにあるだけ」

( ・∀・)「変じゃないよ」

( ・∀・)「普通なんだよ。それが」

73 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:25:31.05 ID:Jqlt8H3J0

川 ;- )「う」

川 ;-;)「うあ、うわああああ」

川 ;-;)「うわあああん、ああああ、ひ、ひ、うぁあああああああ!」

( ・∀・)「辛かったね……」

( ・∀・)「もう、大丈夫だよ」

( ・∀・)「僕が居るから」

――救われた。
私は心の底からそう思った。
名も知らぬ天使のような彼に縋り付き、子供のように泣き喚いた。
どんなに泣き叫ぼうとも、波の音がすべてをかき消してくれる。

優しい。彼も、この波の音も。

74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:27:15.68 ID:Jqlt8H3J0







(  ∀ )「ちゃんと、僕が」




(  ∀ )「殺してあげるから」








77 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:31:26.21 ID:Jqlt8H3J0

川 ;-;)「―――え?」

( ・∀・)「君は自殺なんかしたくないんだ」

( ・∀・)「自殺は罪だからね。大罪だ。大切なたった一つの命を自ら捨てるだなんて」

( ・∀・)「それくらい、君もわかるよね?」

( ・∀・)「常識だもの」

川 ;-;)「……く、くるな」

( ・∀・)「でも殺されるのは、不可抗力。不幸な事故。君のせいじゃない」

( ・∀・)「ね、僕って本当に優しいでしょ?」

( ・∀・)「見ず知らずの君のために、この手を汚して、君の罪も全部背負ってあげるんだ」

川 ;-;)「いやだ!くるな!くるなああぁああぁああ!!!」

80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:37:26.63 ID:Jqlt8H3J0

( ・∀・)「ねえ、ねえ、ねえ、僕、嬉しいんだよ」

川; - )「あ、あああ、」

( ・∀・)「今、心の底から、君を殺したいって思ってる」

川; - )「頼む、お願いだ、本当に……」

( ・∀・)「誰にも命令されずにさ?どろどろも消えてしまったよ?」

( ・∀・)「僕は、僕はいま、優しさを手に入れたんだ」

( ・∀・)「ずっと、こういうふうになりたかった」

川; - )「来ないで………」

81 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:41:38.38 ID:Jqlt8H3J0

( ・∀・)「さっき、僕は嘘をついたんだ。ごめんね」

( ・∀・)「君なんかが自殺したところで、失踪したのとおんなじさ。きっと皆すぐに忘れていく」

( ・∀・)「でも僕が優しさを……慈雨を、君に注ぎ込む」

( ・∀・)「そうすれば、君はきっといろんな人の記憶に残る」

( ・∀・)「なんせ、殺されるんだから。新聞にも、ニュースにも出れるよ」

( ・∀・)「ご両親は一生忘れられないし」

( ・∀・)「クラスメイトもずっと話の種にしてくれるだろうさ?」

( ・∀・)「ねえ、嬉しいでしょ?」

川;-;)「いやだ……」

( ;∀・)「そう、よかったあ」

83 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:44:36.76 ID:Jqlt8H3J0

 問1.優しさが義務化されたのはいつであるか、明確に述べよ。










                       (答. 1987年6月2日)

86 ◆isjnT.PFfc 2009/04/26(日) 00:47:22.88 ID:Jqlt8H3J0

以上です。支援ありがとうございました。

---

Q.なんだこの短編意味わからん

A.
この作品は「どろどろのようです」という短編とリンクしています。
読んでみるときっとわかります!
http://vipmain.sakura.ne.jp/end/651-top.html
http://boonnovel.g.hatena.ne.jp/bbs/486?mode=tree

Q.読んでも意味わからん

A.ちょっと崖行って来る

上記以外の質問があればどうぞ。

88 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:51:52.00 ID:HbQGNCj70
答えは誕生日?

89 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:52:43.53 ID:Dngm0+RSO
乙です

モラの最後の
( ;∀・)「そう、よかったあ」
の意味がわからないです…

90 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 00:56:15.83 ID:Jqlt8H3J0
>>88
ですねー。母親のとこもう一回読んで頂けたらわかりやすいかもですね。

>>89
考えるんじゃない、感じるんだ!

91 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 01:05:32.15 ID:Dngm0+RSO
モラは本当はやりたくなかった?
けど義務感で殺めてしまった?
そしてしぃはどうなった?
姉貴は?

考えれば考えるほどわからん…
また どろどろ から読み直してみる
乙でした

92 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 01:12:58.31 ID:Jqlt8H3J0
>>91
上二行はまあ置いておくとして
しぃもねーちゃんも元気ですよ。生きてます。
ところで、しぃとつーって似てますよねー

95 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 01:19:42.53 ID:Jqlt8H3J0
>>93
そこ言っちゃうと無粋かなあと思いまして……

ちなみにモラのねーちゃんをつーにしたのは
しぃと似ているからなんですけど、なんでだと思います?

96 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/26(日) 01:21:50.82 ID:Jqlt8H3J0
>>95
( ^ω^)ニコニコ
ところでDQNって普通に言えば不良って意味ですよねー




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